
注文住宅を建てる際、誰もが「他にはない個性的な住まいにしたい」と考えるものです。
外観、リビング、吹き抜け、キッチンなど、こだわりを持って設計を進める中で、私が特におすすめしたいのがスキップフロアという工法です。
実際に我が家でもスキップフロアを採用し、3年間住んでみた経験から、そのリアルなメリット・デメリットをお伝えします。
目次
実際に住んでみて感じたメリット
縦空間の有効活用が想像以上に効果的
最大の魅力は、利用されていない縦の空間を有効活用できる点です。
我が家の場合、約3畳分のスペースを追加で確保できました。
特に都心部の限られた土地では、この効果は絶大です。
床面積を実質的に増やすことができるため、狭小住宅でも十分な居住空間を確保できます。
開放感が日常生活を豊かにする
段差によって生まれる開放的な空間は、毎日の生活に予想以上の潤いをもたらします。
リビングから見上げるスキップフロア、そこから見下ろすリビングという立体的な視線の流れが、家全体に広がりを感じさせてくれます。
来客の方からも「天井が高くて開放的ですね」とよく褒められます。
多様な活用方法
スキップフロアの使い道は工夫次第で無限大です。
我が家では子どもの学習スペースとして活用していますが、書斎コーナーやディスプレイ収納としても重宝しています。
スキップフロア下の空間も、高さが1.4m程度あるため大容量の収納庫として利用でき、1階の収納不足を大幅に解消できました。
住んでみて分かったデメリットと対策
建築コストは確実に上がる
正直なところ、一般的な間取りより建築コストは高くなります。
我が家の場合、約80万円の追加費用がかかりました。
ただし、同じ床面積を2階に増築することを考えれば、決して高い投資ではなかったと感じています。
コストを抑えるには、スキップフロアの形状をシンプルにすることがポイントです。
生活音と冷暖房効率への配慮
オープンな構造のため、音の伝わりやすさには注意が必要です。
我が家では床材に防音効果の高いものを選び、ラグを敷いて対策しています。
また、冬場はスキップフロア部分が少し寒くなるため、小型のパネルヒーターを追加設置しました。
設計時に気をつけるべきポイント
吹き抜けとの組み合わせを検討
吹き抜け部分にスキップフロアを設けることで、縦の空間をさらに有効活用できます。
我が家でも吹き抜けと組み合わせることで、光の取り込みと空間の有効活用を両立させました。
家具配置の事前シミュレーション
段差がある分、家具の配置には制限が出てきます。
我が家では当初予定していた大型本棚が入らず、コンパクトな壁面収納に変更した経験があります。
設計段階での入念な検討が大切です。
まとめ
スキップフロアは、注文住宅ならではの個性的で魅力的な間取りです。
実際に住んでみて、開放感や空間の有効活用という面で大きなメリットを感じています。
ただし、建築コストの増加や音の伝わりやすさなど、デメリットもあるため、事前にしっかりとメリット・デメリットを理解した上で導入を検討することが重要です。
理想のスキップフロアを実現するためには、経験豊富な設計者との密な相談が欠かせません。
住宅展示場で実際の空間を体感し、専門家のアドバイスを受けながら検討してみてください。