注文住宅にスキップフロアを作る際の注意点

“注文住宅にスキップフロアを取り入れることには、いろいろな利点があります。
しかし、利点だけではなく、欠点も存在します。
それらについて、見ていきましょう。
「設計が困難」。
ややこしい構造になるので、住みよい家を作るには技術と経験が求められます。
そのため、施工事例が数多くある業者に依頼しましょう。
業者を選ぶ際は、営業マンの話を鵜呑みにせず、口コミなども調べるようにすると、失敗する確率を下げることができます。
「バリアアリーになりがち」。
バリアアリーとは、バリアフリーの対義語です。
階段を利用することが前提となるので、小さい子供や高齢者はどうしても使いづらくなってしまいます。
ですから、そういった方がいる家庭で取り入れる場合は「メインの導線には設置しない」「段差を低い位置にして、ベンチ代わりにできるようにする」「手すりを作るなら、簡単に落ちない設計にする」「よく使うものは、ステップフロアに収納しないようにする」「足腰に影響が出てきたら、リフォームで段差を解消する」といった工夫が必要になります。
「プライバシーが守られない」。
壁がない作りになるので、いくら段差で空間が分けられているといっても、視線や音は遮断することができません。
ですから「座る方向を変える」「パーテーションを置く」などの対策が必要になるかもしれません。
また、将来的に子供が自分の部屋が欲しいと言いだしたときに備えて、最初から個室として利用できるように設計しておくという方法もあります。
「空調の効率が低くなりがち」。
空間が縦につながった作りになるので、当然空気も縦に流れることになります。
そのため、どうしても空調の効率は低くなってしまいます。
これに対しては、空調の効率を考えた間取りにする必要があります。
シーリングファンなどを使い、空気の流れを変えてみてもよいでしょう。
このように、スキップフロアには利点ばかりではないので、注文住宅に取り入れる際は上記の注意点に留意してください。”